荷降し及び運搬 / 保管
2021.06.15 Wire Rope
荷降し及び運搬
- 巻枠(木枠又は鉄枠)やコイルを貨車やトラックなどから地面に落下させることは絶対に避け、必ず歩み板を転がして降ろすか、クレーンやホイストなどを使って降ろして下さい。
高い所から落下させますと、巻枠が破損したり、コイルが荷崩れしたりして解梱不能になり、甚だしい場合はロープが著しく損傷することがあります。 - 巻枠を転がすときは、「てこ」は必ず巻枠の縁に当て、ロープに触れないようにして下さい。
「てこ」をロープが巻かれている部分に当てて転がしますと、その部分がつぶれて早期廃棄の原因となります。 - 石ころ、金属塊、鋼材などの上を転がさないで下さい。
凸凹の激しい床や地面上を転がしますと、ロープにつぶれが生じて早期廃棄の原因となります。
保管
- ロープを長時間にわたって保管するときは、乾燥した倉庫内又は上屋などで風通しのよい場所に置いて下さい。ただし、直接日光の当たる所やボイラーの熱源の近くなどは避けて下さい。
高温雰囲気に長時間曝しますと、ロープグリースが乾燥して防錆力が落ちてきます。 - ロープはコンクリートの床や地面に直接置かず、必ず枕木などを敷いてその上にのせてください。
地面上に直接置きますと、湿気のためにさびたり、甚だしい場合は腐食したりします。 - ロープを止むを得ず屋外に保管するときは、地面から15cm~30cm離れるように枕木などを敷き、更に雨覆いをかけ、また地面は常に清掃して草をはやさないようにして下さい。
これを怠りますと、湿気や雨水がロープの内部まで侵入して、腐食の原因となり、甚だしい場合は使用に耐えなくなります。なお、ロープの表面にロープグリースを十分塗布しておくことによって、ある程度腐食は防ぐことができます。 - 使用後のロープを取外して保管するときは、表面に付着している泥・砂・砂利などと素線やストランドの間の残滓(古いグリースと塵埃の混ざったもの)をワイヤブラシ等できれいに取除いてから、ロープグリースを塗布してください。
残滓落とすとき、落としやすいからといって洗油を使いますと、洗油が繊維心に浸み込んだり、素線の間に残ったりして、かえって腐食を起こす原因になりますので、難燃性でかつさび止め効果を有する当社のロープ専用洗剤ダイリュータWを使用して下さい(火気注意)。
もし、工業用ガソリン4~5号や1,1,1-トリクロルエタンを使用する場合は、引火性や中毒性に特に注意して下さい(火気厳禁)。